
木星が蟹座に入る──それは単なる星の移動ではなく、魂の深層に優しく触れる宇宙からの招待状です。2025年6月9日から2026年6月30日まで、木星は蟹座の神秘的な波動に包まれ、私たち一人ひとりの感情、家庭、内なる居場所といったテーマに光を注ぎます。
この移動は12年ぶりに起こる「魂の帰還」のような出来事であり、直感、感情の浄化、家族との絆の修復といった領域に大きな拡張と癒しをもたらします。
木星は蟹座において「高揚」しており、そのエネルギーは特別に柔らかく、包み込むような愛で満ちています。
ここ数年、私たちは社会の激動、個人の課題、そして集合意識の変容を通して、多くの感情を抱えてきました。
蟹座に入る木星は、まるで心の深海を旅しながら、忘れられていた古い記憶や感情、祖先からのメッセージさえも静かに浮かび上がらせ、それを癒していく力を秘めています。
家は単なる3次元の物理的な空間ではなく、心のサンクチュアリ(聖域)。
木星が蟹座を通過するこの一年、私たちは自分の内なる「家」を再構築する機会を与えられています。それは、好きな香りに満たされた部屋かもしれません。お気に入りのクッションに包まれた静寂の時間かもしれません。あるいは、自分の内なる声とじっくり対話するための空間かもしれません。
同時に、木星は広がりの惑星。家のリフォームや引越し、家族との再会、魂の家族との出会いなど、外的な変化も促されます。故郷への旅、古代の聖地への巡礼、あるいは祖先の歴史を辿るスピリチュアル・ジャーニーも起こりやすくなるでしょう。
とくに、木星が蟹座の初期度数にいる間(6月9日から20日頃)、土星と海王星が牡羊座0度に重なり、木星とスクエアを形成することです。これは、幻想や制限を超えて「真の自己の居場所」に向かうという強い促しを私たちに与えます。
自分が本当に安らげる場所、本当の意味で心を開ける関係性、それを再定義しなおすタイミングなのです。
また、海や水との深い繋がりも象徴されます。鯨やイルカ、海亀といった高次の意識をもつ存在とのスピリチュアルな対話が起こる人もいるでしょう。アークティックの女神セドナと天王星の共鳴は、私たちの神経系を活性化させると同時に、内なる海の智慧に目覚めさせます。
海の深淵と関係するアルクトゥルス系神話の「セドナ(Sedna)」とコンジャンクションを形成することもあり、イルカやクジラといった高波動の海洋生命体との意識的な共鳴が広がるかもしれません。それは、私たちが見落としていた古代の海の叡智、感情の浄化、そして母なる地球との新たな契約へと私たちを導いていくでしょう。
この一年間、木星は蟹座の水の波動を通して、私たちに「感じる力」を取り戻させてくれます。
それは涙を流すことも含まれますし、自分の心の繊細さを大切に扱うことも含まれます。
セルフケアは単なる習慣ではなく、今や宇宙との共鳴を保つための神聖な儀式となるのです。
この一年は、木星の蟹座的な「母性」と「愛の智慧」が、私たちの生活のあらゆる領域に静かに染み込んでいく時間です。
ずっと前に失われたと思っていたつながりが、やさしく、しかし確かな形で再び現れてくるかもしれません。
感情、記憶、家族、祖先、海、月──それらすべてと共鳴しながら、私たちは新しい魂の安らぎの地/スペースを見つけていくのです。
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エハン・デラヴィよる【読むだけでゆるしがはじまるシリーズ】
『愛や光で生きたいのに、すぐにカッとくるときに読む本』
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