
2025年8月9日、日本時間16時55分頃、水瓶座17度で満月を迎えます。この満月は、ネイティブアメリカンの伝統において「スタージョン・ムーン」として知られ、地球と恒星シリウスのエネルギーが最も強く結びつくライオンズゲート期間の頂点で起こる、極めて特別な天体イベントです。
水瓶座17度のサビアンシンボル「ガードをしている番犬」が示すように、
“A watchdog standing guard” または
“A watchdog standing guard, protecting his master and his possessions”

この満月は社会の中で個人の権利と真の自己を守るための深い洞察をもたらします。獅子座の太陽と真正面に対峙することで、個性と社会性、自由と責任、創造と調和という対極的なエネルギーが激しく交錯し、私たちの内なる核心部分に光を当てていきます。
このシンボルは、忠実な番犬が主人とその大切なものを守る姿を描いており、「誠実さ」や「高潔さ」がキーワードです。私たちは社会の中で一定の秩序や信頼があることで安心して自由に活動できる――その安心感を番犬になぞらえて表現しています。この番犬は単なる本能ではなく、「自己を超えた愛や理想への献身」として表現されます。
2025年8月の満月が、ただの月の満ち欠けにとどまらない理由──。 それは、あなたの奥底に潜む“本当の自分”が、静かに、けれど確実に目覚め始めるからです。
この満月の最大の特徴は、「演じる個性」から「素の自分」への回帰を強力に促すことにあります。
長年にわたって社会的期待や他者の承認を得るために身につけてきた仮面や役割が、月の光によって透かし見られ、本当の自分の声が静かに響き始めるのです。
「その個性、本当にあなたのもの?」
「役割にしがみつく必要はあるの?」
──そんな宇宙からの問いかけが、魂の奥底から湧き上がってくるでしょう。
頑張って「自分らしさ」を出そうとしているのに、なぜか心がしっくりこない。周りは認めてくれるのに、自分だけが違和感を感じている――そんなもどかしさを抱えている方も多いのではないでしょうか。これこそが、この満月が照らし出そうとしている「誰かのための個性」なのです。そうした偽りの自分を、そっと脱ぐ時が来ているのです。

特に注目すべきは、この満月の時、ブラックムーンリリスがさそり座14度49分に位置しており、月とはスクエア(90度)の関係を築いていることです。ブラックムーンリリスは、物理的な天体ではなく、月の遠地点(地球から最も離れた地点)を示す計算上のポイントであり、伝統的な天文学よりも神秘主義的・心理的な象徴として重視される存在です。
占星術においては、リリスは私たちの中にある「抑圧された欲望」「拒絶された側面」「社会から見えにくい本能的な力」などを象徴します。このアスペクトは、感情を解放しようとする水瓶座の月と、深く埋もれていた「隠れた真実」や欲望、シャドウセルフを象徴するリリスとの間に、緊張や内的な摩擦を生み出します。
さそり座のリリスは、抑えつけられた欲望や未解決の感情、無意識に働く防衛パターンを浮き彫りにします。このエネルギーは、今回の満月の光のもとで明るみに出され、向き合い、統合するための大切なチャンスとなるでしょう。それは、社会的に与えられた定義や、「こうあるべき」という思い込みを手放し、真の自己に目覚めるための、深い内省と変容のポータルが開かれる夜とも言えるのです。
この配置は、表面的な調和や偽りの平和ではなく、真の解放と自由に向けた魂の叫びを代弁しています。長い間、社会的に適切とされる姿を演じ続けることで抑圧してきた本音や、「こうあるべき」という思い込みによって封印してきた真の願望が、満月の光のもとで明るみに出されるのです。このプロセスは時として混乱や感情的な動揺を伴いますが、それこそが「真の自己に目覚めるための、深い内省と変容のポータル」が開かれている証拠なのです。
同時に、風と火のサインにある天体が描くホームベースは、「演じる個性」から「素の自分」へとシフトするための強力な後押しをしてくれるでしょう。
前回の獅子座新月では、「『大好き』が未来を作る新月」として、自分の中の「大好き」に火をつけることの大切さをお伝えしました。今回の水瓶座満月は、その「大好き」の火を無理に燃やそうとせず、ただ自然に揺らめく光に還っていく旅路を示します。
さらにこの満月は、ライオンズゲートという宇宙的なエネルギー増幅期間の中で起こることで、その変容の力は通常の満月をはるかに超えるものとなります。地球と恒星シリウスのエネルギーがつながるライオンズゲート期間に起こるため、そのエネルギーは非常にパワフルです。古代エジプトでは、8月初旬にシリウス星が太陽と共に昇ることで、ナイル川の氾濫と新しい生命の循環が始まるこの時期を、霊的覚醒と再誕の神聖な時として崇めていました。現代においても、この時期は魂レベルでの深い変容と、より高次の意識への扉が開かれる特別なタイミングとして認識されています。

今回の満月時のそれぞれ惑星のを詳しく見ると、7つもの天体(土星、海王星、天王星、セドナ、火星、ホメリア、冥王星)がそれぞれのサインの1〜2度という極めて初期の度数に位置しています。
これは占星術において「非常に大きな新しい始まり」と「個人的・集合的なイニシエーション(開始)」を意味する極めて稀な配置です。特に天王星(双子座1度)、火星(天秤座1度)、冥王星(水瓶座2度)が形成する美しいグランドトライン(大三角形)は、風のエレメントによる調和の取れた流れを示し、アイデアとインスピレーションの革新的な統合を促します。
この風のグランドトラインは、思考と直感、コミュニケーションと創造性の新たな融合を象徴しています。
火星がそのトリガーとなることで、具体的な行動へのインスピレーションが強力に活性化され、ソーシャルメディアや新しいテクノロジーを通じて、これまでにない概念やヴィジョンが世界中に共有される可能性を示唆しています。同時に、獅子座の太陽と水星が自己の創造性と勇気を強調することで、個人レベルでも「自分の主権を取り戻す」「真の望みに基づいて行動する」という強い意志が湧き上がってきます。
さらには、満月の数日後である8月11日に起こる木星と金星のコンジャンクション(合)です。
この二つの「吉星」が蟹座14度で正確に重なることは、年間でも最もポジティブなアスペクトの一つとされています。蟹座でのこの合は、より個人的で内向的な、優しい感情、深いつながり、無条件の愛、調和のとれた創造性、そして真の豊かさをもたらします。これは単なる物質的な豊かさではなく、魂が真に満たされる種類の幸福と充実感を意味しています。
この金星・木星の合が起こる蟹座14度は、恒星シリウスの度数とも一致しています。シリウスは古代エジプトの神話において「イシスの涙」と呼ばれ、精神的な知恵、宇宙的なエネルギー、そして魂の豊かさと深く結びつけられてきました。この組み合わせは極めて縁起が良く、現実世界での混乱やカオスがある中でも、希望と光となる美しい影響をもたらすとされています。直感を信じることで予期せぬチャンスや新しい扉が開かれる「運命的な展開」が、この時期に多くの人に訪れる可能性があります。
同時に、この満月期間には「カルマの清算」というテーマも強く浮上します。冥界の神オルクス(冥界(死後の世界)に住まい、誠実さや道徳的責任の守護者ともされてきた)がサウスノード(過去のカルマを示すポイント)と合になることで、これまでの人生で無意識に選び続けてきたパターンや、集合的・個人的なカルマの負債に光が当てられます。これは恐れるべきものではなく、むしろ古い囲いから解放され、新しいカルマの創造に向けて意識的な選択をする機会として捉えることが重要です。
さらに、満月と合になるカリクロ(ケンタウロス族の小惑星)は、仏教的な永遠の存在状態や静寂と高周波を通じて癒しをもたらす存在とされています。これは、日々の喧騒や外的な混乱から意識を離し、内なる静寂へと向かうことの重要性を示唆しています。瞑想や自然との触れ合い、芸術的な創造活動などを通じて、より高い周波数の意識状態にアクセスすることが、この時期の変容を深めるカギとなります。
この水瓶座満月がもたらす変容は、即座に外的な変化として現れるというよりも、まず内的な意識のシフトとして始まります。
「自己の真実性(authenticity)」というテーマが最も強く浮上し、研究によると人間が自己の真実性を表現する際に生じるエネルギーは、愛や喜びを表現する際のエネルギーの40倍も高いということが示されています。これは、他人の期待に応えるために偽りの自分を演じることをやめ、真の自分として生きることが、どれほど強力なエネルギーの源泉となるかを物語っています。
Mercury Opposition Pluto orb: 2 °
水星が冥王星とタイトに対向していることで、長く抑圧され、深く隠されてきた秘密や真実が明るみに出る可能性もあります。これは個人レベルでも集合レベルでも起こりうることで、真実を求める強い要求が社会全体に広がっていくでしょう。現在の世界情勢における混沌や分極化も、最終的には人々が真実を求め、より高次の統一への触媒として機能すると考えられます。
2025年という年全体が「巨大な年」として位置づけられ、現在から2027年末までの期間は「人類にとって加速された進化の凝縮された期間」とされています。私たちはすでにこの進化のプロセスの真っ只中にいて、恐れやカオスに意識を向けるのではなく、愛や調和といった高次元の意識への入り口として、自己の真実性、正直さ、誠実さ、謙虚さ、感謝、ハートセンターに居続けるといった資質を意識的に選ぶことが求められています。
外惑星の多くが逆行中であることから、この時期は「リハーサル期間」とも呼ばれています。私たちが既に変わりつつある自分たちの「試運転」の時期であり、本格的な「ローンチ」は来年春(北半球)に土星と海王星が牡羊座で正確にコンジャンクション(合)になり、天王星が双子座に入る時になると予測されています。しかし、この準備期間こそが極めて重要で、内なる基盤を整え、新しい周波数に意識を整えるための貴重な機会なのです。
チャート上には、「地」のエレメントがほとんど存在しないため、この時期は地に足がつかないような感覚や、絶えず動き続け、同期的な変化を受け入れる必要性を感じる人が多いでしょう。これは決してネガティブなことではなく、より流動的で柔軟な意識状態へのシフトを意味しています。固定化された現実認識から解放され、常に新しい可能性に開かれた状態で生きることが、この時代の新しい生き方となります。
この満月の影響を最大限に活用するためには、まず自分のホロスコープにおいて水瓶座17度がどのハウスに位置しているかを確認することをアドバイスできます。また、風のサイン(双子座・天秤座・水瓶座)や火のサイン(牡羊座・獅子座・射手座)の初期度数(0〜9度)に自分の天体を持つ人は、このエネルギーをより直接的に体感することになるでしょう。さらに、蟹座14度付近に天体やポイントがある場合は、木星・金星の合による恩恵を特に強く受ける可能性があります。
この期間は瞑想や内省の時間を意識的に増やし、自分の本当の声に耳を澄ますことが重要です。また、創造的な表現活動や、新しいコミュニティとのつながりを探求することで、変容のエネルギーを建設的な方向に向けることができます。古い役割や期待から自分を解放し、より自由で真実に基づいた生き方を模索する勇気を持つこと。それが、この水瓶座満月が私たちに与える最大のギフトなのです。
「私たちの集中と注意は超能力である」という言葉が示すように、何が崩壊しているかに意識を向けるのではなく、自分が本当に望む未来、本当に創造したい現実に焦点を当てることが何よりも重要です。この満月のもとで、私たちは「新しい地球」の感覚をますます鮮明に感じ取ることができるようになります。私たちは単なる変化の受け手ではなく、肉体を通じて困難なエネルギーを光に変容させ、よりポジティブな感情へと移行する「変圧器」として機能する存在なのです。
水瓶座満月の光は、すべての仮面を透かし、そこに在る本当の声に耳を澄ますよう促してきます。それは、自らを見つめる深い静けさの中で響く、「わたしは、わたしであっていい」という宇宙からの許しの声です。この声に応答し、真の自分として歩む勇気を持つとき、私たちは個人の変容を超えた、人類全体の意識進化の共同創造者となるのです。
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2つの講座の無料説明会へのご招待状
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開催日:2025年8月23日(土)11時~約1時間
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プレゼンター
愛知ソニア Yoshiko Prema Swan エハン・デラヴィ 山本那珂子
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